
昨日の9月28日、回転寿司大手「スシロー」の灘新在家店(神戸市)の前において、パートやアルバイト、正社員で構成される「回転寿司ユニオン」が、時給の大幅な引き上げを求めてストライキを敢行しました。今回のストライキ行動には、非正規春闘の取り組みを通じて共闘関係にある「なかまユニオン」をはじめ、地域のさまざまな労働組合の仲間が駆けつけ、集会や街頭行動を共に繰り広げました。
「最賃スライド」の重要性
今回の闘いの最大の争点は、今年10月から改定される最低賃金の引き上げ額を、実際の時給にもそのまま反映させる「最賃スライド」の実現です。回転寿司ユニオンは、これまで春闘と並ぶ重要な賃金闘争として最賃闘争に取り組んできました。最低賃金が改定されて底上げされても、現場で働く労働者の実際の時給が上がらなければ、周囲の物価高騰や社会水準に対して実質的・相対的な賃下げになってしまいます。今年の最低賃金は各都道府県で54円から60数円という大幅な引上げが決まりましたが、これを実際の時給アップに反映させ、「実質的な賃下げを絶対に阻止する」という強い決意のもとで各社との交渉が進められてきました。

なぜストライキに踏み切ったのか!?
同業他社の「はま寿司」では、組合員が在籍するすべての店舗において1回の交渉で50円以上の引き上げ(平均63.7円)が回答され、即日妥結に至りました。これは最低賃金の上昇に見合ったごく当然の対応と言えます。しかし一方で、スシロー側は複数回にわたる交渉を重ねても「周りの状況を見てから」などと言い逃れを続け、店舗によっては10円や20円、スシロー灘新在家店においても60円の要求に対して40円止まりといった低額回答を提示し続けてきました。要求には届かず、交渉による自発的な解決は不可能と判断したユニオンは、今回のストライキという実力行使に踏み切りました。

回転寿司ユニオンの訴え…何年働いても賃金が上がらないのは不誠実だという怒り
マイクを握った回転寿司ユニオンの弁士は、店舗に集まった一般市民や利用客に向けて熱い訴えを届けました。私たちが普段、手頃で美味しいお寿司を安心して楽しめる背景には、現場の厨房やホールで日々汗を流し、大勢の客を必死にさばいているパートやアルバイトの存在があります。それにもかかわらず、何年働いても賃金がほとんど上がらない現状や、最低賃金の引上げ分すら満足に反映させようとしない会社の姿勢に対して、「あまりにも不誠実でありおかしい」と強く抗議しました。
労働者の待遇や生活水準が改善されてこそ、真に質の高い接客やサービスが維持できるのであり、この賃上げ要求は働く者たちの誇りをかけた正当な訴えです。さらに、この灘新在家店での時給引き上げを実現させることは、そこで働く組合員のためだけにとどまらず、地域全体の非正規労働者や正社員も含めた賃金の底上げ、ひいては地域経済の活性化にもつながる大切な一歩であることが力強く強調されました。
介護職場の実態と共闘の輪
この集会には、非正規春闘で共闘するなかまユニオンのメンバーもマイクを握り、連帯の発言を行いました。なかまユニオンの発言者は自身の携わる介護職場の深刻な実態を報告し、介護現場でも非常勤職員が非常に低い最低賃金レベルでの労働を強いられている実状を告発しました。何年勤めてもわずか数円程度の微増にとどまり、事実上の実質賃下げ状態が続いていることや、国が導入した処遇改善加算を足し合わせてようやく最低賃金の基準をクリアさせるという歪んだ運用の実態が語られました。物価高騰が生活を直撃するなかで現場に渦巻く不満と、それに対する裁判などの闘いを紹介し、業種を超えて共に手を取り合い、理不尽な低賃金構造を打ち破っていこうと熱い連帯のメッセージが寄せられました。

また集会では、地域で働くさまざまな労働組合の仲間たちからも次々と応援の発言がなされました。各発言者からは、日本の最低賃金水準が諸外国に比べて依然として著しく低いことへの指摘や、大企業が莫大な利益や内部留保を溜め込む一方で労働者の実質賃金が下がり続けている社会構造への問題提起が行われました。真面目に働けば誰もが人間らしく安心して暮らせる社会を作るため、ささやかな賃上げ要求すら拒む姿勢を改め、労働組合の切実な声に誠実に向き合うよう会社側に強く促しました。
街頭に響くシュプレヒコール:集会の中盤と締めくくりには、現場の熱気を包み込むようにシュプレヒコールが響き渡りました!
「スシローは賃金を上げろ!」
「最低賃金上がった分、賃金を上げろ!」
「最賃スライド実現しろ!」
「従業員の働きにふさわしい賃金を支払え!」
「労働者が要求する賃金を支払え!」
「最賃が六十円上がったら時給も六十円上げろ!」
「組合の要求に誠実に対応しろ!」
「組合の要求に誠実に向き合え!」
「労働者の声を聞け!」
「労働組合の声を聞け!」
道行く人々や店舗の利用客も足をとめて訴えに耳を傾けるなか、ストライキ行動は無事に貫徹されました。低賃金に苦しむ現場の声を可視化し、地域社会全体で賃上げの機運を高めていくため、回転寿司ユニオンとなかまユニオンをはじめとする仲間たちの共闘の取り組みは、これからも一層力強く続いていきます。









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