10年10倍化を
6月30日、第22回定期大会を開催しました。今年の大会では新しい取組を決定しました。まず、昨年の20周年集会を踏まえて、10年後の目標を立てました。社会を変える力を身につけるために、10年後には、10倍化3000人のなかまユニオンを作ろうという目標です。
そのために、現在のスタッフでは、全く手が足りないので、専従スタッフを増員します。しかし、現在の組合の財政力ではそれは無理です。そこで、スタッフを増やすための債権を発行し、購入していただくことにしました。目標は、年内1000万円です。組合員を増やして、5年経過後に、返済します。
『債権申込書』を作成し、大会中に、早速購入者が出て来ました。
年間スト権を確立
次に、今年の大会で初めてスト権投票を行って、1年間のストライキ権を確立しました。憲法、労働組合法で、ストライキをする権利が労働組合に認められています。会社と交渉して話がまとまらないとき、仕事をせず経済的打撃を会社に与えて、再考を促す強力な手段です。労働組合の「伝家の宝刀」です。残念なことに日本ではほとんどストライキが行われなくなっています。昨年来の連帯労組関西生コン支部に掛けられた不当な刑事弾圧は、ストライキを行うような労働組合を根絶やしにすることが目的とも言えます。であるなら、逆にストライキを頻発させましょう。なかまユニオンも過去事業所閉鎖をストライキで跳ね返した経験があります。今回、いつでもストライキが打てるように、法律に従って、無記名投票によって1年間のストライキ権を確立しました。
女性役員を30%に
「女性執行委員を30%にするよう努める」と、数値目標を決めました。今回一人だけですが、女性執行委員が新たに選出されました。大変喜ばしいことだと思います。なかまユニオンの組合員男女比は、2:1です。それに近づけていきましょう。
大会後の交流会では、組合員の悩みに社会保険労務士の組合員が回答するという場面がありました。多様な組合員が集まっている強みですね。こういう特色をもっと豊富化・拡大する一年にしていきましょう。
質問がいくつも出たので、それを記します。
Q:なんで、1000万円を集めるのですか?
A:現在専従スタッフが1名ですが、作業量が手一杯です。専従スタッフを増やさないと組合員も飛躍的には増えません。しかし、なかまユニオンの現在の収支はギリギリで、もうひとり分の人件費はでません。そこで、もうひとりの人件費3年分を1000万円と計算し、債権発行で集めて、スタッフを増員し、組合員を増やし、その後債権を返還しようと考えています。
Q:どうやって10倍化するのですか?
A:職場単位の組合加入、さらに進めば業種や職種で組合加入する仕組みを追求していきます。すでに芽があります。新組合員は、労働相談から加入してくるので、殆どが一人で加入してきます。しかし、複数でまとまって加入するのが、一昨年は2件でしたが、昨年は9件に増えました。これを増やすような宣伝をしたい。また、介護福祉支部や、薬局チーム、保育士チームで継続的に職場の問題を相談していますが、個別職場の問題は、業界や職種の全体的な問題につながっています。全体的な問題の解決を広く呼びかけるような取組をして広げていきたい。
Q:移住労働者の問題に取り組む体制は?
A:まずは、通訳の問題だと思います。なかまユニオンとしては、体制らしい体制はできていません。ただ、現在、京都ユニオンがベトナム人実習生の問題に取り組んでいます。そういう経験に学びながら進めていくことになると思います。