9月25日なかまユニオン恒例の事例研究会が行われました。テーマは、ワツコ(株)による試用期間解雇事件。
会社の決算会議の場で起こった「暴力事件」で負傷し労災申請したいと会社に申し入れたところ、すぐに試用期間満了通知が会社から郵送されてきて、実際に解雇された事件です。
団体交渉を2回行いましたが、事実関係を明らかにしようとする組合側の質問に対し、会社は無内容な質問を繰り返しているなどと言いがかりをつけ、一方的に団交を打ち切り以降の団交を拒絶しています。その一方で「地位不存在」の確認を求める労働審判を会社が京都地裁に申し立てました。これに対し当事者は、大阪地裁に「地位確認」を求めて応訴しています。
当事者組合員から、ワツコ(株)の労災申請報復解雇の経過と、当然の権利行使を認めず試用期間解雇を強行した会社に不当解雇の撤回を求めて闘っていく決意が報告されました。非正規雇用の増加、正社員採用であってもそれがブラック企業であるなど、若者の雇用、労働環境は悪化の一途です。若者労働者の使い捨てがまかり通る社会を変える闘いの一つとして、勝利に向け闘っていくことを参加者一同で確認できたと思います。
また、当事者組合員がワツコ(株)に就職した経過の報告についても議論が盛り上がりました。人材紹介ビジネスの横行が、労働者が商品化されることで、物扱いされ人権が尊重されない社会を作り出す要因の一つになっているのではないかということです。雇用形態だけでなく、雇用に至る経過、人材紹介ビジネスについても、今後検討していこうということになりました。(山)