日韓労働者は連帯しよう

韓国の生活文化連帯運動を学ぶ

遅くなりましたが、団結まつりの翌日、11月6日、エルおおさかで『生活文化連帯運動を学ぼう日韓連帯集会』を開催しました。ソウルの人権教育団体『新しい教育想像』のアン・ヨンシンさん、希望連帯労組のチェ・オス組織部長やチェ・ムンホさん、社会進歩連帯ソウル支部組織局長イ・ジュニョクさんです。

最初にアン・ヨンシンさんの報告を受けました。ソウルの城北区所在の小中学校に在学中の低所得層、祖父母 と孫だけの家庭、ひとり親家庭、多文化家庭等の児童青少年や家族を対象に、学習指導を行ったり、食事会、キャンプや旅行を企画したり、貧困家庭の家の修理などにも取り組んでいるそうです。疎外児童が、明るく健康な児童青少年に育つよう助けて、家庭・学校・地域社会が共に一緒になって、疎外児童を育てる地域教育福祉共同体を作って行くことを目指しているそうです。
希望連帯労組の組合員は労働者であると同時に地域の住民であり、当事者としてこの活動に関わっており、地域住民も地域の交流の中で労働組合活動を知り、ストライキなどが起これば支援に駆けつける関係ができているそうです。
韓国の労働組合組織率は8%と低率です。労働に対する認識が歪曲されていることが原因のひとつであり、教育によって労働に対する認識を正し、労働組合組織率を20%にまで高めることを目指しているとの事でした。
象徴的エピソードとして、希望連帯労組の闘争場面での1人の労働者の発言を紹介してくれました。その労働者が言うには「自分は小学校もまともに出ておらず、施設で育てられ、そこを脱走し、様々な暴力やひどい目にあって来た。そんな自分がこの場で喋っているのは、1人の支援者に出会って、自分の言語を取り戻すことができたからだ。」とのことだった。自分の声、自分の言語を奪われている人々がいる。それを取り戻すのが、私の運動だ。
チェ・オスさんは、組織局長という肩書だが、元気で楽しいお兄さん。報告の冒頭に「みなさん、3回拍手をしてください。」「次は5回拍手をしてください。」「では、6回拍手」何か分からず、参加者一同パチパチ拍手。「これが団結だと思う。1人1人の手の大きさや形は、それぞれ違うが、統一したひとつの事をする」なるほどなあ、と納得。「高く、より、広く、多様に」闘う。労働者を信じ楽しく闘う。
時に、「全ての物をかけて闘おう」と激しい闘争をするが、勝利を積み重ねて、次々の非正規職組合員の正規職化を勝ち取ってきた。3億円の借金を背負っているそうだが、組合員は3500人に増え、自分たちの労働組合に強い自信を持っている。大変魅力的な組合でした。
希望連帯労組と一緒に行動している、社会進歩連帯は、労働運動や平和運動の政策提言や宣伝活動を行っている組織。「北朝鮮を含め、全ての核兵器に反対。」「朝鮮半島の非核化実現」「国際連帯で日米韓の軍事同盟に反対する」など原則的立場に立つとしており、注目すべき組織です。
それぞれ大変興味深い活動を展開しており、さらに交流を深めたいと思いました。

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