
2026年6月15日、大阪メトロを被告とするオンデマンドバス労働者による裁判の第1回口頭弁論、およびそれに続く報告集会が開催されました。本件は、同じ業務に従事しながら不合理な待遇格差を強いられている労働者たちが、処遇の是正と平等を求めて立ち上がった重要な労働裁判です。
【支援者と原告が結集し法廷は満席に、入りきれず外で待つ報告を待つ人も。】原告9名+裁判傍聴人は35名に!
今回の裁判には、原告である労働者9名が全員揃って法廷に足を運び、強い団結を示しました。さらに、原告らの闘いを支えるため、労働組合の全港湾大阪支部や連帯ユニオン、そしてサポートユニオン with youなどの地域労組から多数の支援者が傍聴に駆けつけました。用意された傍聴席は完全に満席となり、入りきれずに法廷外で待機せざるを得ない、傍聴できない方が出るほどの熱気に包まれました。法廷を埋め尽くした労働者の連帯を前に、原告らも平日の月曜日にもかかわらずこれほど多くの方々が応援に来てくれたことに驚き、深い感謝の意を表していました。

【法廷における会社側の不当な主張が出る。裁判所の見解と指示について】


法廷では、原告側から訴状の陳述と意見陳述が行われました。意見陳述では原告の代表者が、正社員と同じ扱いとして募集された当初の説明と、実際の労働条件が全く異なっていたことへの強い憤りを訴えました。原告らは、同じ業務を行っている大阪メトロからの再雇用正社員と比較して、賞与や乗務手当において非常に大きな格差が設けられていることは不当であると主張しています。一方で被告である会社側は、就業規則に分けて規定されているため規則通りに支給しているだけだとする、現場の実態を完全に無視した極めて形式的な答弁書を提出し、原告の請求を全面的に否認しました。これに対し裁判所からは、原告側の法的整理(不法行為責任を問うのか、労働契約に基づく賃金請求なのか)や、格差の比較対象をなぜ再雇用正社員に限定しているのかについて、次回期日までに明確にするよう指示が出されました。
【弁護団が指摘する「逆転した格差」の異常性と法的展望】
報告集会において弁護団は、本件の特異な構造について詳しい解説を行いました。通常、パートタイム・有期雇用労働法などに基づく待遇格差の裁判は、無期の正社員と有期雇用の労働者との間で争われます。しかし本件は、1年更新の有期雇用である原告らの処遇が、同じく有期であるはずの再雇用正社員よりも大幅に低いという奇妙な「逆転現象」が起きています。弁護団は、同一価値の労働をしている以上、合理的な説明のつかない賃金差は日本の法律の趣旨や公序良俗に反する違法なものであると指摘しました。すでに仙台高裁などでも同様の不合理な差別を違法とする判決が出ている事実を挙げ、この常識的な判断を裁判所にしっかりと理解させることが今後の裁判の鍵を握ると強調しました。

【労働現場の深刻な混乱と原告らの揺るぎない決意】
集会では、参加した当事者や組合員から、現場の生々しい混乱状況も報告されました。車両のEV化に伴う小型バスの廃止や、大阪シティバスへの出向、オンデマンドバス事業部への移行など、会社側の都合で労働環境が急変させられています。さらに、直前まで夏の賞与の支給額や今後の身分さえ曖昧にされている実態が浮き彫りになり、労働者を単なる駒のように扱う会社の体質が次々と告発されました。参加した市民運動の関係者からも、市民の生活の足を守るべき公共交通機関が現場で働く人々をこれほど大切にしない姿勢に対して、強い疑問と怒りの声が上がりました。

こうした不当な扱いや不安の中にあっても、原告らは決して屈しない姿勢を見せています。「会社からバカにされるような差別は今も続いているが、絶対に意地でも打破していく」と力強く宣言しました。「私たちの戦いはまだ始まったばかりであり、最後の最後まで絶対に負けずに頑張り続ける」と決意を語り、支援者へ引き続きの共闘を呼びかけました。

社会的な注目を集める本件の次回の第2回口頭弁論期日は、2026年9月2日の午前11時より、大阪地方裁判所の809号法廷にて開かれる予定です。皆様、引き続き応援よろしくお願いいたします!







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