職場分会・支部の取り組み

大阪メトロと団体交渉

12月19日、大阪メトロ(大阪市高速電気軌道株式会社)と大阪メトロユニオン(なかまユニオン大阪メトロ支部)とで、団体交渉を開催しました。大阪メトロからの参加者は、4名でした。
 人事部 人事企画課長               
 人事部 人事企画課係長(人事企画担当)      
 交通事業本部 事業推進部 統括課長(運輸管理担当)
 交通事業本部 事業推進部 統括課係長(統括担当) 

メトロユニオンから提出した要求と大阪メトロが用意した回答は、一覧表のようになります。今里駅を中心とした職場改善要求、パワハラ防止要求など、引き続き粘り強く交渉していきます。

要求事項回  答
1.年末一時金を削減しないこと。2022年度年末賞与については、前年度と同様の支給(正社員:2.6ヶ月、再雇用社員:2.2ヶ月)とする。
2.今里駅に組合掲示板を設置すること。設置スペースが無いことや、すでに森之宮乗務所に組合掲示板を設置しており、現状で十分対応していると考える。
3.新型コロナウイルス感染を防止するための施策を強化、拡大すること。  新型コロナウイルス感染は減少傾向にあるものの未だに終息には至っていない。大阪市高速電気軌道㈱(以下、大阪メトロ)が公共交通として、市民への感染拡大を防止し、労働者の健康を守る観点から一層の感染防止対策を実施することは事業者の使命である。  具体的には下記のとおり要請する。 希望者全員のPCR検査を実施すること。全職場の消毒の徹底と消毒アルコールの配置、換気設備の整備など感染防止対策を強化、拡大すること(この点で9月30日付「健康経営宣言」では「本社・各事業所への手指消毒用アルコール設置」とあるが実態は極めて不十分である)。車両内の吐しゃ物処理について一層の安全対策を講じること。感染者に対する休業補償は100%とすること。ワクチン接種後の副反応に対する措置として特別休暇があるが、現場においては公休を振り替えてこれに充てている(今里駅では4人全員)のが実態である。これでは制度の形骸化であり、会社として職制として「特別休暇」の趣旨を徹底させるべきである。2021年5月21日より、保健所に濃厚接触者と指名されなかったものの当社基準により濃厚接触者に指定された社員には、会社が費用を負担して自宅にPCR検査キットを郵送して検査ができるよう体制を整えている。  なお、各自治体では希望者に無料のPCR検査を実施している。 2020年2月26日より「新型インフルエンザ等対策業務計画」を発動しており、社員の感染防止対策として、手洗い、咳エチケットの励行、マスクの適切な着用のほか、本社・各事業所へ手指消毒用アルコールを設置する等、感染防止対策に取り組んでいる。  消毒用アルコールについては十分に確保しており所属を通じて運輸部に請求されたい。 当社の産業医にも確認の上、車両内で吐しゃ物を発見した場合は、凝固剤及び不織布マスク、ゴム手袋を用いた処理を行っている。  また、各乗務員待機所に予備のゴム手袋、ほうき、塵取り、モップ、水切りワイパー及び消毒用アルコール及び次亜塩素酸薄め液も配備している。 感染が確認された社員については、特例措置として積立年次有給休暇を取得可能としているほか、年次有給休暇の取得も可能であることから、当社としては勤務停止(無給)の取り扱いを変更する考えはない。ワクチン休暇(以下、同休暇という。)は、事業所で勤務する社員について、自治体が実施するワクチン接種当日(当日の副反応を含む)、または、会社が実施するワクチン接種後、副反応により勤務に支障がある場合に取得することができる特別休暇であることから、勤務を組む段階で同休暇の取得を前提とすることは考えていない。  なお、ワクチン接種後の副反応に対しては、接種日翌日以降7日以内であれば同休暇の取得は可能である。
4.今里駅の環境改善をはかること。 更衣室の絨毯のカビと脱衣場のクーラーのカビが酷い。換気設備を設置すること。清掃用具の支給を求める。状況に合わせて改修・補修に努めてまいりたい。清掃用具については、必要に応じて配備しており、破損等があれば所属長を通じて請求されたい。
5.生理休暇を有給とすること。  「2022年度Osaka Metro健康経営戦略マップ」では、「女性社員比率向上に取り組む中で女性の健康支援の強化が必要」と記載されている。この実行性が問われている。 生理休暇についてはノーワーク・ノーペイの原則に基づき、無給としている。なお、積立年次有給休暇を活用することで有給となる。  また、女性の健康支援の強化として、毎年女性特有のがん検診費用の補助を行い、さらに、2022年9月には、女性社員を対象に女性の健康サポートセミナーの実施、11月には、婦人科系疾患、妊娠やつわりなど女性特有の健康問題に関する相談窓口の設置を行った。
6.大阪メトロの「浸水時避難確保計画」では「【防災体制】3避難指示(緊急)が発令された場合(3)で防災設備の設置が完了後、輸送指令所に連絡をおこなった上、社員が避難を行う。ただし、防災設備等を設置する暇がない場合は社員等の安全を考慮し、その旨を輸送指令所に連絡の上、社員等は避難を行う。」とされている。業務効率化により人員が削減され(今里駅では4人が3人に減らされる計画)、利用者の避難誘導や止水パネル等の設置に時間を要することになればこの「暇」は限りなくゼロに近づくと予想される。特に2022年9月、静岡市に現にあった時間強度が100ミリを超えるような豪雨では、社員の生命が危険にされされることになる。「暇」の判断を社員にゆだねる計画は、会社の責任放棄に他ならない。  現実の気候変動を考慮し、人員削減を行わず、浸水から利用者と社員の生命を確実に保護する人員体制を確保すること。 現時点において、仮に3名配置した場合、現行よりも止水措置に要する時間は増えることも予想されるが、止水措置自体は3名でも可能であると認識している。
7.人事考課における相対評価を止めること。 適時、適切な評価制度への改善を検討していく。
8.パワハラ防止、人権尊重を全社で徹底するため、全社員を対象にした過去の具体的事例に基づく、実効性のある「パワハラ防止研修」を組合と協議の上制度化し実施すること。 今年度については、ハラスメントと適切な指導の違いについて具体的な事例を踏まえた「ハラスメント防止研修」の実施を予定している。
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