不当解雇は許さない偽装請負・違法派遣許さない(東リ事件)

高裁が結審:東リ偽装請負裁判

 7月13日、東リ偽装請負事件の控訴審は結審しました。控訴してから期日は7回を数え、1年3ヶ月を費やしました。『労働契約申込みみなし制度』に基づく訴訟は、東リ偽装請負裁判が全国初であり、まだ基準となる最高裁の判例がないため、大阪高裁も慎重に審理をしてきたのだと思います。

藤井書記長

 この控訴審の締め括りとして、L.I.A労組の藤井書記長が最終意見陳述を行いました。私生活では父親の介護に明け暮れ、生活が厳しい中、闘いを継続していること、東リで働いていた時は、長年働いていたにもかかわらず、正社員との賃金格差に納得がいかなかったこと、それを改善するために東リに話し合いを求めたが、一方的に職場を追い出されたことなど、憤りや苦しさを切々と訴え、裁判所に公正な判決を出すよう求めました。意見陳述が終わった時、傍聴席から大きな拍手が湧き起こりました。

 藤井書記長の意見陳述が終わって、裁判長から判決日が示されました。11月4日(木)13時15分に決まりました。しかし同時に和解が提案されました。裁判終了後、別室で主任裁判官から意見聴取がありました。交代で東リ代理人も部屋に入って行きました。双方とも和解の話が出されることは予想もしていませんでした。今のところ裁判所から具体的に和解案を示されたわけではありません。和解があり得るのかどうか意見を聞かれた程度です。今後、和解協議に入るか、あるいは真っ直ぐに判決を取りに行くかは、組合内で慎重に話し合う必要が出てきました。

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