―「解決金で終わり」ではない。大阪地裁、組合の「団交権」を守る画期的な判断―

本日、なかまユニオンの井手窪啓一委員長に対し、株式会社WAVE(大阪市西区・堀江拓代表取締役)の代表者が、「今後、このような行為を繰り返さないようにいたします」と記した文書(ポスト・ノーティス)を直接手交しました。
これは、大阪地方裁判所が下した判決に従ったものであり、会社側がこれまでの不誠実な団体交渉(団交)対応を反省し、労働委員会命令を最終的に受け入れたことを意味します。
■ 事の経緯:不誠実な対応と団交拒否
事の発端は、2023年9月、同社従業員であるA氏に対し、試用期間満了を理由に本採用を拒否(解雇)したことでした。A氏は直後になかまユニオンに加入し、なかまユニオンは解雇撤回を求めて団体交渉を申し入れましたが、2023年10月18日の第1回団交に出席した代理人弁護士は、具体的な論拠を示さず「譲歩できない」と繰り返すのみで、実質的な協議が行われませんでした。
さらに会社側は、その後の組合からの抗議を理由に、第2回以降の団体交渉を一切拒否するという態度に出ました。これに対し、大阪府労働委員会は「不誠実団交」および「団体交渉拒否」が不当労働行為にあたると認定し、救済命令を出していました。
■ 裁判所の判断:「金銭解決しても、組合の権利は消えない」
会社側は、この救済命令の取り消しを求めて大阪地裁に提訴していました。
裁判において会社側がもっとも強く主張したのは、「解雇された当事者とは、別件の民事訴訟ですでに和解が成立している(金銭解決済み)。紛争は終わったのだから、今さら組合に文書を出したりする命令は無意味であり、必要ない」という点でした。
しかし、大阪地裁(中島崇裁判長)は、この会社側の主張を明確に否定しました。
判決では、個人の雇用問題が解決したとしても、「組合は正常な労使関係を回復・確保するために救済を受けるべき固有の利益を持っており、文書の手交を受ける救済の必要性は消えていない」と断じました。
つまり、「金を払って労働者を辞めさせれば、労働組合に対する不当労働行為も帳消しにできる」という会社の論理は通用しないということが、司法の場で厳格に示されたのです。
■ 今日の手交の意義
本日、会社から手渡された文書(ポスト・ノーティス)には、以下の通り記されています。
「当社が、2023年10月18日に開催された団体交渉において誠実に対応しなかったこと並びに、団体交渉に応じられない旨を回答したことは、大阪府労働委員会において、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であると認められました。今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。」
この文書の手交は、会社が組合を無視し、不誠実な対応を行った事実を公式に認め、謝罪した証です。なかまユニオンは、今回の地裁判決と本日の誓約文受領を大きな成果とし、今後もすべての労働者の権利を守るため、誠実な労使関係の構築を求めて活動を続けていきます。
以上








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