
2026年3月8日、大阪のドーンセンター(特別会議室)において「世界中の女性たちと手を結び、ジェンダー平等の社会をつくろう! 国際女性デーのつどい」が開催されました。本集いは、なかまユニオンを含む実行委員会が主催したもので、会場には多くの参加者が集まり、平和と平等への決意を新たにしました。
オープニングと情勢を捉えた基調報告
集いは、色とりどりのプラカードを掲げたパフォーマンスで幕を開けました。続く基調報告では、まず3月8日の国際女性デーが、1908年にニューヨークで女性労働者がパン(生活)とバラ(尊厳)を求めて立ち上がった歴史に由来することが語られました。 現在の情勢については、高市政権による軍拡政策が厳しく批判されました。防衛予算が膨れ上がる一方で、生活に直結する社会保障や教育予算が削られている現状に対し、「戦争準備ではなく、暮らしに税金を使え」という女性たちの切実な声が、今こそ政治を変える力になると訴えられました。具体的方針として、
•高市政権の軍拡政策や憲法改悪への反対。
•軍事予算の削減と、税金をくらしや社会保障の拡充へ回すことの要求。
•選択的夫婦別姓の法制化、および国連女性差別撤廃条約・選択議定書の早期批准。
•7月25日の「女性の権利デー」に向けたさらなる取り組み。などが提案されました。
パレスチナからの切実なメッセージ
続いて、パレスチナ女性闘争同盟から寄せられた連帯メッセージが代読されました。イスラエルによる攻撃が続くガザ地区の惨状が伝えられ、食料や水もままならない極限状態の中で、多くの子どもや女性が犠牲になっている現実に会場は静まり返りました。メッセージは、「沈黙は加担と同じである」と説き、世界中の女性たちが即時停戦とパレスチナの自由のために声を合わせることを強く呼びかけました。

竹信三恵子さん講演
ジャーナリストで和光大学名誉教授の竹信三恵子さんによる講演「女性の働き方とジェンダー平等 ―税金は、戦争でなくくらしに!―」が行われました。竹信さんは、近年の軍拡路線に対し軍事費が国家予算を圧迫すれば、介護や教育、公共サービスが真っ先に削られ、社会的に弱い立場の人々が生存の危機にさらされる実態を、戦前の日本の軍事比率のデータ(日清・日露戦争時の突出した比率など)を示しながら解説しました。

労働問題については、「賃金は、声を上げるところで上がる」という言葉が非常に印象的でした。日本の低賃金は、女性を家計の「補助」と見なす差別的な構造に支えられており、長年の抑圧によって多くの女性が「どうせ言っても変わらない」という「学習性無力感」に囚われていると指摘。そこから脱却するためには、まず現状に「目印」をつけて自覚し、仲間と共に声を上げ、成功体験を積み重ねていくことが不可欠であると、参加者を鼓舞しました。
【団体報告】それぞれの現場からの連帯
各実行委員会団体からは、国内外の困難な状況と向き合う活動が報告されました。
•OPEN(平和と平等を開く女たちの会) ‥衆議院議員選挙に立候補した杉田水脈に対する抗議のスタンディングや女の価値は産む産まないで決めるな!全国緊急アクションなどに参加してきました。
•フィリピン AKAYプロジェクトをともに創る会…マニラ近郊の貧困地域における母子保健支援の歩みが報告されました。劣悪な環境下でも女性たちが自立し、コミュニティの健康と尊厳を守るために活動している力強い姿が伝えられました。
•フリースペースひまわり‥地域で孤立しがちな女性や子どもたちが、共に食事を作り語り合える「居場所」の意義が語られました。公的支援の隙間で、互いに支え合うネットワークが生存のための不可欠なインフラとなっている実情が示されました。
- RAWA(アフガニスタン女性革命協会)と連帯する会…タリバン政権下で教育や就労の自由を奪われ、存在を消されようとしている現地の女性たちの命がけの抵抗が紹介されました。日本からの継続的な教育支援と、彼女たちの声を世界に届ける連帯の重要性が強調されました。
【なかまユニオンの報告】職場の尊厳と組織の変革
なかまユニオンからは、労働現場における具体的な闘いと、組合内部の改革という二つの柱で報告が行われました。
第一に、奥誠商事における深刻なセクハラ事案への取り組みです。被害を受けた組合員を守るため、団体交渉のみならず、粘り強い街頭宣伝を繰り返すことで、卑劣なハラスメントを許さない社会的な包囲網を築いている実態が報告されました。労働者の尊厳を傷つける行為には組織を挙げて徹底して抗議する姿勢が示されました。
第二に、組合内部をジェンダー平等の視点で変革する取り組みです。誰もが居心地よく活動できる環境を目指し、「アップデート講座」を開催してきた歩みが紹介されました。性差別のない組織文化を自ら育むことで、労働組合そのものを、あらゆる差別を許さない真の連帯の場へと作り変えていく決意が語られました。

【特別報告】女性差別撤廃条約実現アクションの訴え
女性差別撤廃条約実現アクションからは、第6次男女共同参画基本計画の策定をめぐる危機的な状況が報告されました。 現在、高市政権下で進められている答申案には、これまでの審議会で一度も議論されてこなかった「旧氏使用(通称使用)の法制化」が突如として盛り込まれました。これは選択的夫婦別姓の法制化を棚上げし、専制的な夫婦同姓制を維持しようとする動きであり、民主的な策定プロセスを無視する暴挙であると厳しく批判。文言の削除と、条約の選択議定書の早期批准を求める強い決意が語られました。
70名の参加で成功
実行委員長によるまとめとして、本日の集いに70名を超える方が参加した事自体が希望だ。講演では、女性が声を上げれば世界は変えることができるんだということを、いろんな資料も実践も含めてお話をしていただき大きな希望につながった。そして、遠くパレスチナからもメッセージが寄せられて、一緒に連帯して戦争を止めようという声が共有され国際的な女性たちのつながりができた。以上を確認し、これからも一緒に頑張っていきましょうと締めくくられました。
国内外で高まる危機に対し、女性たちが孤立することなく手を取り合い、社会を変えていくための確かな一歩となりました。












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