12月11日、業種別職種別ユニオン運動連絡会の第3回例会として、外国語講師の労働組合ゼネラルユニオンの取り組みをお聞きしました。報告者は、委員長のイタリア系カナダ人テソラット・デニスさん。
ゼネラルユニオンは、1991年結成の英会話学校や大学や小・中・高校語学講師を主に組織する労働組合で、組合員の9割が英語を話す外国人であり、ほとんどが非正規労働者です。ビザの関係で職を失えば日本での在留資格を失ってしまうという非常に弱い立場の労働者です。
一人の労働者が3つも4つもの職場で働いていて、一つの職場をやめても、語学講師という職種の中で異動する労働者がほとんどなので、労働組合活動も業界単位で考える。
各地に組合員が点在しているので、組合の会議をスカイプでやったり、団体交渉もスカイプでやるなど、ユニークです。
一人一人の労働者は非常に弱い立場なので、組合が強い力を持っていることを示さなければ安心して組合には入ってこない。最初の10年は組合つぶしもあったがそれを跳ね返し、その後の運動の蓄積の中で、語学学校の中で組合員を増やしたことを力にして、組合掲示板・労働条件変更の事前協議・組合費のチェックオフなどを勝ち取り、組合の存在感を増して、安定的な労使関係を作ってきているそうです。
個別企業との労使関係から、企業集団との集団交渉を実現することが、今後の理想です。
「自分たちは外国人労組を目指してもいないし、理想でもない」という発言は意外でしたが、力のある労働組合を作らなければ立場が不安定な外国人は加入しないし、数が少ない外国人だけで強い組合は作れないという説明は納得できるものでした。