不当解雇は許さない

ニホンゲンマ事件の裁判が開かれました

 2024年7月12日㈮、ニホンゲンマ不当解雇事件の第6回裁判が大阪地方裁判609号法廷で開かれました。どのような内容だったか、裁判所の様子等をご報告いたします。

約20人の裁判傍聴者が集まる

 小雨の降る中、約20人近くの傍聴者が集まり、裁判の様子を見守りました。24人入室できる法廷でしたので、法廷内は混雑した状況でした。原告のAさん本人は、終始、冷静な面持ちでしっかりと裁判の経過を見守っていました。

相手方の書類がキチンと出てこない

 3月29日の第3回裁判に原告側は70頁近い準備書面を提出し今回の解雇の不当性を訴えました。今度は被告ニホンゲンマ側がそれに反論の準備書面を出さなければなりません。前回6月7日に開かれた第5回裁判には、ニホンゲンマ側が反論の準備書面を提出することになっていましたが、なんと裁判当日になってもニホンゲンマ側は準備書面を提出することができませんでした。2ヶ月も準備期間があったにも関わらずです。しかも、準備書面を提出できないことを裁判所に連絡さえしてなかったのです。その時の言い訳が「会社が業務多忙でうちあわせができない」でした。

 それから1ヶ月、ニホンゲンマ側はまたも事前提出の期限を守らず、7月11日の夜に提出するという挙に出たのです。裁判官は当然怒ります。「書面が届いたのが今日で、目を通せていない。なぜ提出の期日を守らないのか」と裁判官が尋ねると、前回と同様、会社側弁護士は「繁忙期であり、社長の聞き取りを出来なかった」と発言しました。これを聞いた裁判官は「どなたの繁忙期ですか」と重ねて追及しました。

肝心な部分は、次回送り

 そうして13頁ほどの準備書面が出てきましたが、被告会社側の準備書面は、「本件懲戒処分、本件降格、本件解雇の理由及び相当性、本件解雇に至る経過、解雇の相当性、及び、被告の主張については追って主張する」と結ばれています。つまり、肝心かなめの部分はすべて欠落しているのです。

 次回8月16日までに書面を提出し、8月23日が第7回裁判と決まりました。

A君側(労働者側)弁護団2人の対応

 相手方弁護士から、まともな書類が出ていない状況であっても、キチンとした態度で裁判に臨んでいました。相手方(会社)の話している内容を聞き、該当箇所のチェックをし、頭の中で考えを組み立てている様子でした。裁判に向かう姿勢というものが、明らかになったように思います。

傍聴者から怒りの声

 今回の裁判に対する、ニホンゲンマ㈱側の対応に、怒りを抱く傍聴者もいました。ひと1人が解雇(クビ)にされており、それが原因で裁判にまで発展しているのに、あまりに無責任な対応ではないか、裁判に向き合う姿勢が侮辱的ではないか、という声です。

団体交渉を拒否し続けるニホンゲンマ㈱

 会社側は、団体交渉も1度行っただけで拒否し、今も拒否し続けています。その団交の内容も、社長が約2時間ほど自分が喋りたいことを喋って終わりました。ニホンゲンマ㈱は、裁判と団体交渉、ひと1人を解雇したことに対し真摯に受け止めて考えて欲しいです。早く誠実な対応が成されることを切に望みます。

次回裁判は、8月23日11時40分 大阪地裁 609号法廷

団交拒否の労働委員会証人調べは、7月30日10時 大阪府労働委員会です。とぢらも傍聴お願いします。

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