3月24日(金)、ドーンセンターにて、第2回なかまユニオンアップデート講座―あなたの「常識」を疑え!―「LGBT、多様な性 ともに生きる」を開催しました。講師は堀あきこさん(専門はジェンダー・セクシュアリティ、メディア文化)です。
セクシュアリティというのは、とても幅が広いものであるとのことで、この日は主に3つについて学びました。
「用語説明」については、LGBTは、性的マイノリティの権利獲得運動で、「総称」として用いられてきた言葉だそうです。用語については、カタカナの言葉が多く難しく感じますが、それは欧米からきたもので、当事者運動のなかからつけられた名前であるからです。
「ソギハラ」という言葉をきいたことがある人もいると思いますが、「SOGI」(ソジあるいはソギ)はセクシュアリティを決める4つの要素―身体的性、ジェンダー・アイデンティティ(性自認)、性的指向、性表現―です。すべての人に関わることです。ですから、SOGIハラスメントにはすべての人が合う可能性があります。「結婚せえへんの?」もSOGIハラになります。
「LGBTQと当事者運動」については、アメリカでは、性的指向を理由に解雇されても違法ではなかった時代から、1969年の「ストンウォ―ルの反乱」をきっかけに、同性愛者たちの運動は急速に展開しました。同性愛者の権利獲得には、たいへんな運動の歴史がありました。
「LGBTQと労働」については、「アウティング」(公にしていない性的指向や性自認が暴露されること。パワハラにあたることも。)や、求人の履歴書に性別欄は必要かが話題に上がりました。
また、現在、トランス女性が女性トイレを使うことについて取り上げられることが多いですが、それについて少し論議になりました。「オールジェンダートイレ」が世界で進んでいることも知りました。
参加者からは、「知らないことを知れてよかった。」「知らない言葉についても、しっかりアップデートしていく必要があると思いました。」「LGBTQの闘いの中で言葉が作られてきたということにハッとさせられた。」「当事者の運動をはじめて知った。」など感想が出されました。
堀さんは、知らなくて差別をする方が多い、それを避けるためには知識を身に付けるしかないと言われていました。1回の講座ですべてがわかるわけではありませんが、これからもひとりひとりが自分をチェックし、アライ(同盟者のこと。理解、支援、行動する)にならなくてはと思いました。