福祉・医療

モラハラ(いじめ)をはねかえせ 介護福祉交流会

 2023年8月17日、介護福祉つながる交流会を行いました。今回のテーマは「モラハラと闘うために」です。

 モラハラとは、精神的ないじめのことです。あからさまな暴力でなくても、ねちねちとした精神的いじめや不正な職場運営によって職場環境が悪くなり、労働者が退職に追い込まれることが日本では頻繁に起きているのです。

 交流会に参加した人のほとんどが、そんなモラハラを体験したことがあると言っていました。「職場で同僚からひどい言われ方をする。じゃあどうするかなんです。放っておいたらつけあがってますますいじめがひどくなる。かと言って、反論すると逆ギレされる。困ったものです。」とおっしゃる方もいらっしゃいました。

 ある参加者は、「反論するのではなく質問したらうまくいくことがあった」と自身の経験を語りました。「仕事が遅いな」とけなされたら、「遅くない」と反論するのではなく、「あなた、遅いとおっしゃいましたが、どこの部分が遅いんですか?何と比べて遅いんですか?」と質問攻めにしたのだそうです。そういう、人格攻撃をしてくるような人は、具体的に質問されると答えることができなくて、それ以上は言ってこなくなることがあります。

 交流会の後半では、大阪のある高齢者施設で処遇改善手当が公正に労働者に支払われていないという告発がされました。処遇改善手当については、介護保険から支払われた加算分が必ず労働者に支払わなければならないことが原則になっています。しかし、その分配方法については各事業所の采配に任されていて、悪どい事業所では何かと理由をつけてなかなか支払ってもらえないという事態がありうるのです。

 当該の施設の労働者は、市役所にも問い合わせをしながら、処遇改善手当の公正な支払いを求めています。

 最近の日本の介護業界では、悪どい業者が違法行為を平気で行って、労働者が本来もらえる金を不正に流用したりしているのです。正直な事業所と悪どい事業所とが資本主義的競争をすれば、悪どい事業所の方がぼろもうけをして生き残るのは目に見えています。「正直者がバカを見る」という状況です。おかげで悪徳業者が増えています。これではいけません。悪どい事業所の行いが正されるよう、ユニオンが社会的な監視の目を光らせることが必要になっています。

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